【空き家バンク物件の住宅診断】


岐阜市の空き家バンクに登録する場合はその住宅の劣化状況を把握するために建物状況調査を実施します。

インスペクションとも言いますが建物の健康診断ですね。

NPO岐阜空き家相続共生ネットのメンバーでもあるので調査依頼が有れば実施しています。
今回の空き家も指摘事項が多くありました。

建物の水平垂直はレーザーレベルで測定したところ基準の6/1000を超える傾斜はありませんでしたが、床が抜けていたり強度が落ちている部分が多くありました。

原因は床下の湿気ですが、木材の含水率も27%と20%を超えており水分を多く含んでいます。
雨漏り後もあり外部の木部の塗膜劣化や腐食も見られます。

また屋根裏の構造材の含水率も高く白カビが生えている木材もありましたが、屋根裏では珍しい現象です。

屋根裏の換気不足や床下から湿気が上がって来ているのでしょうか?
室内より床下や屋根裏の対策が急務と思われる物件でした。

また北側居室の基礎が褐色の水が流れた跡があり推測するには石油ストーブで生活され放出された水蒸気が壁体内で結露して基礎に漏れて来たのではないかと思われます。

色々と気になる点が多い空き家でした。
床は劣化して強度がなく踏み抜かれていました。

外部の木部塗膜も剥離し腐食しています。

レーザーレベルで水平垂直性能を測定